持続可能な醸造に向けて私たちの取り組み
2021年。奄美大島と徳之島は世界自然遺産に登録されました。
私たちの醸造所は、奄美群島唯一のクラフトビール醸造所です。
世界自然遺産のこの地でクラフトビールの醸造を行なうからには、自然を配慮した持続可能な醸造を行なうことは責務と考えています。
電気を熱源とした醸造設備
多くの醸造所、特に大規模な醸造設備においては、熱源をガスや石油などに頼る設備を導入しています。
ガスや石油を使用するのがコスト面で有利だからです。
私たちの醸造設備は熱源を電気とする醸造設備を採用しています。
電気代も当然、高騰し、ガスや石油を使用する醸造所に比べて、コスト面でも不利になりますが、この選択は奄美の地で醸造する私たちには必須であると考えています。
醸造時に発生する麦芽かす
ビールの原料には大量の麦芽を使用します。
仕込みの際に発生するこの大量の麦芽のカスは、同じく自然配慮型の地域の「オレンジ平飼い養鶏場」に全量引き取っていただております。
麦芽のカスは、畑の肥料として、また、牛や豚の飼料として使用するイメージでおりましたが、実際は、養鶏場で使用していただいております。
オレンジ平飼い養鶏場では、鶏舎に運動場を併設させて、鶏舎から自由に運動場に出られるようにしています。鶏たちは、天気の良い日は、外に出て太陽の光を浴び、太平洋から吹く潮風に吹かれて気持ちよさそうにのびのびと過ごしています。
また、従来、廃棄処分になってしまうものの再活用に取り組んでおり、奄美ブリュワリーで出る麦芽カスをトウモロコシや大豆などとともに自家配合し、発酵させ、発酵してあたたかいホカホカの餌を鶏に与えています。
鶏が飲む水も奄美の山々から湧き出たミネラル豊富な地下水を地下60メートルからくみ上げて与えています。麦芽かすが、新しい「食」につながるのは非常にうれしく思います。
ビール玉子のTKG(玉子かけご飯)などを弊社の飲食店などで提供するなど、連携して参りたいと考えております。
将来展望
電気を熱源とする設備を導入しています。
ただし、現在、電気自体は電力会社から購入しています。
今後は、太陽光や風力などを用い、自力での発電を目指してまいります。